就労ビザとインドでの生活-インドで現地採用となった日本人

インドで現地採用となった場合、通常は就労ビザ(Employment Visa)を取得する。就労ビザはインド人だけでは遂行できないと判断される業務に従事する外国人高熟練労働者に対して、発給されるビザである。しかし「高熟練」といっても具体的な定義はなく、何を根…

30代以上の結婚への「ありつき方」を考えてみた

人生あっという間に過ぎる。 私も知らないうちにいつの間にか31歳となり、周りが結婚、出産し、続々と家族を創っていくのを尻目に、一人なんとなく「結婚はできないかもな」と、ふと最近考えるようになった。 小さな頃、というより20代半ばまでは漠然とその…

求められるインド現地採用人材像と雇用待遇 -現地採用日本人の視点

日本での就労経験が、日系企業が理想とする現地採用のキーワードだったが、その他に業種・職種を問わず求められるスキルが、やはり「英語力」だ。これは外資系企業に就職する際にも、もちろん英語力が問われてくる。もちろん業種や職種によっては、英語力が…

求められるインド現地採用人材像と雇用待遇 -現地採用日本人の視点

さて話を現地採用の平均像にまた戻すが、いったいどのような職種や業種のポジションが求められているのだろうか。 インドで日系企業から外資系、インド企業まで日本人労働者を公募する職種は、日本の花形産業である製造業を中心に、インドの基幹産業のIT関連…

求められるインド現地採用人材像と雇用待遇 -現地採用日本人の視点

それでは、日系企業が好んで雇用する現地採用の平均像を描いてみよう。 人材派遣会社数社の意見を総合させると、20代から30代の現地採用が最も多い年齢集団であるが、それに限らず40代から60代まで幅広い年齢分布を見せているという。60代で日本で定年を終え…

求められるインド現地採用人材像と雇用待遇 -現地採用日本人の視点

ここからは、インドの現地採用について焦点を当ててみよう。インドの現地採用として求められる一般的な人材像と、現在の現地採用雇用動向について描写していく。 他の研究で明らかになっているが、香港やシンガポールで就労する多くの現地採用日本人が女性で…

インドの将来性に対する疑問②-現地採用日本人の視点

言わずもがな公教育というのは、畢竟その国がどのような国是をもち国を発展させるかに関係してくる。すべての国民に自分の選択肢を開く糧を与えることである。どのような専門職や人生コースを踏むに関わらず、国民全員に自分の選択肢を開く糧であり、その人…

インドの将来性に対する疑問-現地採用日本人の視点

しかし初等・中等教育の普及は諸外国と比べ大きな遅れを見せている。 改めて言うまでもなく、経済発展と国民教育は密接に関係する。本書の趣旨から脱線するが、今後のインド経済を占うために、インドの教育事情を概観してみたい。 インドの教育制度は州によ…

インドの将来性に対する疑問-現地採用日本人の視点

世界を席巻する経済発展が期待されるインドではあるが、それも増え続ける若年人口が技能や教育を受け、高い生産性を生み出し、消費者として購買力ある場合を前提としてている。もし教育の普及に失敗し生産性の低い労働者や失業者が増えた場合には、社会保障…

インド経済の優位性と懸念材料-現地採用日本人の視点

政府間でも民間レベルでも日印連携が強化され、日本人就労者も確実に増えているインド。独立から長期に渡り、競争を妨げる社会主義経済政策をとり、低成長に留まっていたが、2000年代に入って高成長路線に離陸した。2003年のゴールドマンサックスのレポート…

日本企業とインド経済の関わり-2

長期滞在日本人の増加の影響は、インド社会のさまざまな側面で現れてきている。例えば日本人コミュニティの緩やかな形成が誕生しており、それは多様な同好会の拡がりからも伺い知れる。延べ10年以上インドに駐在している、ある大手電機メーカーの現地法人社…

日本企業とインド経済の関わり

磐石な経済成長率を見るインド経済に、大いに日本企業も注目している。ここからは、現在までの日本企業のインドで事業展開の歴史を少し整理してみたい。 まずインドで成功した日本企業の代表例としては、自動車会社のスズキである。第5代、8代首相のインディ…

インド経済の現在までの概観

1947年にイギリスより独立を果たしたインドは、ソ連を中心とする東側諸国の共産主義とアメリカを中心とする西側諸国の資本主義のどちらにも属さない、第三世界の中心的な存在として立国する。インドがそれまでのイギリスを宗主国として垂直貿易を展開してい…

現地採用という生き方- インドで働く日本人-日本企業の海外進出と現地採用の誕生2

日本企業の海外進出を支えるのが駐在員だ。もともと1980年代から本格的に海外進出を果たした日系企業だが、当初は大量の駐在員を派遣していた。しかし、コスト面で駐在員派遣はかなりの負担である日系企業の多くは、最近は駐在員数を減らし、現地採用を増や…

現地採用という生き方-インドで働く日本人- はじめに

「インドの現地採用の人って、よっぽどインドが好きなんだと思う。私なんか、会社からインド駐在の辞令が出たときは、会社を辞めようかと考えたもんね。」 東証一部上場企業に勤め、インド駐在約1年となる30代前半のエリート駐在員がインタビュー中に語っ…

現地採用という生き方- インドで働く日本人-日本企業の海外進出と現地採用の誕生1

現地採用の需要が産まれたのも、日本企業の海外進出に端を発する。そこでまず、日系企業の海外戦略とそれに伴う現地採用の誕生と増加の流れを概観していこう。 日本企業の海外直接投資は第二次世界大戦後の戦後復興していくなかで、1950年代からすでに始まり…