30代以上の結婚への「ありつき方」を考えてみた

 人生あっという間に過ぎる。

 

私も知らないうちにいつの間にか31歳となり、周りが結婚、出産し、続々と家族を創っていくのを尻目に、一人なんとなく「結婚はできないかもな」と、ふと最近考えるようになった。

小さな頃、というより20代半ばまでは漠然とそのうち結婚するだろうと高を括っていたのに、実際には結婚ということがこれほど難しいものだとは予想外だった。

さて、そういうわけで最近結婚に関する本を読んだ。

タイトルは「崖っぷち高齢独身者 30代・40代の結婚活動入門」である。タイトルの悲壮感に惹かれ手にとって見た。

「高齢独身者」とは著者の樋口康彦氏が平均初婚年齢を下に定義づけたもので、、男性38歳以上、女性33歳以上の独身者の事を指す。彼自身何といっても、自らをモテナイ中年オヤジ代表(そこまで卑下してなかったかな)の完全「高齢独身者」だと自身を憫笑している。

著書は彼の114回のお見合いパーティと5年間の結婚相談所での経験を基にして書かれたもので、結婚するためのアドバイスが沢山あり、もて・ない男君やもて・ナイ子さんなどにはよい実践書である。

この中で興味深かったのは、筆者が結婚相談所などを通して出会った女性の多くが、社会的なマナーをわきまえてなかったり、コミュニケーション弱者だと指摘していることだ。例えばメールなどでも、質問しているのにその返事をまったくスルーしたり、言葉のキャッチボールができない。デートの約束をしても、3分の2くらいの女性は遅刻してきたという。

 

そのような経験を踏まえながら、樋口さんは職業や年収と結婚率の相関関係を指摘し、社会への適応力のなさと結婚できないこと、または仕事に就けないことの問題根っこ繋がっていると喝破する。

つまり、コミュニケーション力やマナーがないので、仕事もできない、または仕事が無い。コミュニケーションできないので、異性に対してモテナイ、の方程式である。

 私も、最近低所得者のための出会いの場を考えようセミナー、みたいなものに参加したのだが、30代から40代の男性が数人いたが、みな話すときには目を見ず、なんとなく挙動不審なのだ。これではチームでの仕事は無理だろうと思ったし、女性も寄ってこないだろう。また、どうやって交際相手を探しますかの質問に、参加者の40代くらいの自称無職の男性が「相席屋に行きまくってる。数十回アプリ使って行ってる。今は、相席屋の後で、女性を2次会まで誘ってOKもらうのが目標」と、自分の非モテさをさも誇らしげに語る人がいた。自分はモテナイと公言する男には女は全く魅力を感じないというのに・・・。

 

つまり高齢独身者の男性には、その人の「キャラ」自体が、e.g.挙動不審キャラ、ぶっちゃけキャラetc、すでに女性を遠ざけてしまっている。まして仕事が無いや、社会的地位が低いのであれば、なおさら女性は寄ってこない。

 

また樋口氏が驚いたのは、30代半ばのピチピチ感を失い、容姿も格別秀でているわけでもない普通の30代半ば「おばさん」高齢独身女子も、結婚相手に求める条件で妥協しない人が多いらしい。彼自身の経験からとったデータでは、お見合いパーティに出る女性の60%以上が派遣会社や契約社員、またはフリーター、ワーキングプアだという。20代前半のとびきり美人であれば、仕事や社会的地位に有り余るアドバンテージをもって結婚までありつけるだろうが、30半ばを過ぎて容姿にも衰えが見える高齢者女子は、ある程度の妥協が必要であろう。そして、本当に結婚したいのであれば、やっぱり苦手であってもコミュニケーション力を改善したり、社会的マナーを1から勉強しなくちゃいけないのだ。